さりげなく、特別な経験を

今年も、「シモキタボイス一日目」が始まる。

今日は華やかな幕開けにふさわしく、これまで下北沢の運動を支えてきた方々に加え、松原隆一郎さん(経済学者)とマエキタミヤコさん(「サステナ」代表)がトークゲストとして参加してくださるオープニングシンポに始まる。
そして次に行われるのが、「ライブ・夏の課題1」である。

昨年の日誌とほとんど同じようなことを書くけれど、下北沢に来る前にふつうにCDを買ったり映画を見ていたり、本を読んでいたりしたいろんな人々に、下北沢にきてじかにお会いすることがすごく多い。

今日のライブに出演してくださる山本精一さんもそうだ。
山本さんには、今回の主催団体「下北沢商業者協議会」の代表をつとめる大木さんのお店「LADY JANE」が毎週行っているライブで初めてお会いした。
客として見に行っていただけなのに、いつのまにか夜半には打ち上げの席に同席させてもらっていた。

前にタワーレコードとかツタヤとか、そういった大きなお店に並ぶCDを手にとって、レジにもっていって、家に帰ってデッキにCDを入れて再生して、本を読んだりパソコンをいじりながらCDに身をゆらゆら委ねるっていうようなコミュニケーションしかしていなかったアーティストと直に会うと、本当に不思議な気持ちになる。

そのアーティストが自分に向かって話す話し方、表情、息遣いとかを知ると、やっぱり以前みたいなデッキを介したコミュニケーションとは何か違う。私は山本さんとはそのときしかお話していない。でも、CDを介する不特定多数に対してではない、特別なコミュニケーションをしたなって気がした。それはちょっと恥ずかしいけれど光栄な、ドキドキするような経験だった。

「人と人が近い街」とか「どんな人でも等身大の街」とか、下北沢におけるこういう経験を説明するべく、さまざまな表現が世の中には存在する。
私はこういう経験を、上記のような言葉で特権化したり神秘化したりするのはなんとなくむずがゆい。なぜなら、こういう言葉がすくいとれないほど、この経験はさりげなく、身近なものだからだ。

今日ライブに出てくださる方は、エッセイを寄せてくださった吉本ばななさんを含め、こういったさりげないつながりによって運動とつながってくださった方々なのだ。

ぜひこういう経験を少しでも多くの人に伝えたい、共有してほしいと思う。
というわけで、首を長くして、ご来場をお待ちしています。

【第1日】2008年8月29日(金)
会場:北沢タウンホール・2階大ホール
○オープニング・シンポジウム
「下北沢の再開発計画、今どうなっているの?─ 下北沢文化の現況と展望」
17:00~18:30/入場無料(カンパ制)
■パネリスト
松原隆一郎 (東京大学大学院教授・経済学)
マエキタミヤコ (「サステナ」代表)
石本伸晃 (「下北沢商業者協議会」、弁護士)
下平憲治 (「Save the 下北沢」代表)
原田学 (「まもれシモキタ!行政訴訟の会」代表)
大木雄高 (「下北沢商業者協議会」代表)
■司会
伊藤麻紀 (「まもれシモキタ!行政訴訟の会」事務局)

Live 夏の課題・01受付開始(※整理券配布)16:30
開場 18:30/開演 18:45 2,500円(全席自由)
●メッセージ朗読~「下北沢のこと」(よしもとばなな著)

●ライブ
山本精一(g)+山本久土(vo/g)+茶谷雅之(ds)TRIO
おおたか静流(歌)+内橋和久(g)
原マスミ(歌/g)
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by shimo_voice | 2008-08-29 05:55


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